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自分のお弁当を用意していてずいぶんとおかずが余ったので、祖母の分のお弁当も作ってみた。ふせんに祖母のものとわかるようにメモを書いて貼っておく。「明日のばあちゃんの分のお弁当があるよ。あっためてたべてね」と言ったら、祖母の目がきらきらと輝いた。「お弁当!? わたしにか?」そう言う祖母は子供みたいな顔をしていた。
誰かにお弁当を作ってもらうなんて何十年ぶりだろう、本当にうれしい、ありがとう。祖母は何度も同じことを言った。お弁当って言っても、お弁当箱にきれいに詰めたわけではない。自分のついでだから大したものじゃない。わたしの言葉に適当に相槌を打って、ほんとうにうれしい、と祖母はまた言った。
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明日、そのお弁当は食べてもらえないかもしれない。また今度作ったとしても、今日と同じように「お弁当なんて何十年ぶりだろう!」と言うかもしれない。今更それについてどうこう思わない(少しは悲しさや虚しさを感じるかもしれないけれど)。でも、正直な話、わたしもとてもうれしかった。
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こういう気持ちを裏切るような出来事が起きるのが(わたしの)介護生活の常なのであまり浮かれないようにしたいけれど、久しぶりに、わたしもうれしい出来事だった。ハンバーグとサラダだけの簡単なお弁当だけれど、作ってよかったです。
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拍手下さった方々、ありがとうございました。