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からあげはあたため直さなくていいよ(ふにゃふにゃになるから)

アルツハイマー型認知症の祖母の介護を終えて、一人暮らしをはじめた人の日記

遠くへ行く才能


遠くに行くには才能が必要(もちろん、お金も)で、自分にはその才能も、お金もない。そんな風に思っていた。身体的な不調もあって、旅行に行くことはほとんどない。そういう風に生きてきたけれど、先月の初めに、大阪へ行ってきた。




きっかけは些細なこと。弟とわたしには共通して好きなアーティストがいる。そのアーティストのライブ、東京公演は今までも何度か二人で行っていた。朝早くに家を出て、二人で運転をして(とはいえ、わたしは大体助手席にいる)、ライブに参加して、真夜中のうちに帰る。家に着くのは朝方という強行軍だ。



今回は東京公演の日はどうしても日程的に無理だと言う弟に、「じゃあ大阪公演に申し込んでみる? 二人で大阪行ってみようよ」と何の考えもなく言ったのだった。チケット当選のお知らせに喜んだのもつかの間、我々きょうだいは「宿をとる」「交通機関の把握」などが全くわからない。不安すぎて二人で現実逃避をして、「そろそろ宿とかバスとか決めないとやばい」という段階になってからようやく行動をし始めた。





行きは深夜バス。大阪に着くのは翌日の朝だ。ライブが始まるのは夜。ライブ後は一泊。帰りは翌日昼、飛行機。

深夜バス
宿
飛行機
全く知らない土地で約12時間どのように過ごすか



きょうだいで手分けして色々な手配をした。もちろん、失敗もした。余計なお金がかかったのは「勉強代」で、次に活かそう。そんな風に弟に言って「次のことを考えている」自分に笑った。





大阪は別の国のようだった。何もかもが違う。文化の差ってすごい。「土地勘ないし、特に行きたいところもない」という弟に対して、わたしは「せっかく大阪に行くんだから織田作之助めぐりがしたい」「友人が教えてくれた『カウボーイ・ビバップ』のコラボカフェに行きたい!」「たこせん食べたい!」などの欲望をむき出しにしていた。どうせなら楽しみたい。



結局、『自由軒』で名物カレーを食べ、法善寺横丁に行き、日本橋でコラボカフェに行き、オタロードで二人して散財をして、たこ焼きを食べ、アイスキャンデーを齧り、ライブに参加して跳びはねたり歌ったりタオルを振り回し、ホテルでは二人がかりでキャリーの蓋を閉め(二人とも日本橋で買い物をしすぎた)、翌日は電車の遅延で心臓をばくばくさせながら空港に向かって、無事に飛行機に乗り、飛行機が飛んだ瞬間には「ねえ! 飛んだ!」と(わたしが)はしゃぎ、なんやかやで雪国にもどってきた。




自分が生まれた街にもどってきてから、なにかを取り戻すように新しいことをしている。他の人たちがとっくの昔に済ませているようなことを、今更、やっている。人生周回遅れだなっていつも思っている。でも、楽しんでいるのも事実だ。




「また東京公演が都合悪いってことがあっても、もう大阪にも来れるようになったね」と言ったら、弟は「まあね」と笑った。ぼくたちはどこにだって行けるんだ、失敗したって、大丈夫!




二人の旅の約束が「おなかが減っても不機嫌にならない」だったのが、なんかこう、我々きょうだいの幼さを表していると思います。




拍手ありがとうございます。
なんとか生きてます。
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